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Enjoy Aromalife From England

Enjoy Aromalife From England


【3日目】

朝早く起床し、部屋をでるととても涼しくて清々しい。多分15度から18度ぐらいだと思う。これが日中50度近くまで気温が上がるのだからすごい差。

ホテルのレストランで朝食を取りに行くと、朝6時にも関わらず、人がもう一杯。みんな同じように朝早くから出発するみたい。

パンを食べようと思うのだけど、パンのコーナーには甘いパンや揚げパンしかなくて朝からはきつい。アラブの人って朝からこんな脂っこいものを食べるのかな~と他の人を観察するが、周りはヨーロピアンばかりで意味なし。

消化に良いかと思って取ったミントティーも激甘!体中にアリがわきそう。
食べているとポーリッシュのマノンとマノルカもやって来て、一緒に話しながらご飯を食べていると、彼女達は夜の12時までプールで泳いでいたとか。さすがは18・19歳!元気。参りました。

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ホテルを出発しドゥーズから車で約20分ほど行った所で、運転手のラミがシートベルトをするように言ってきた。何が始まるのだろうと思ってボーっとした頭で外を眺めていると、車は急に舗道された道から砂漠のほうへハンドルを切っていった。

「??」「ワオッ!!」前にいるルーマニア人のマノンが叫ぶと同時に、車も激しく上下に揺れながらものすごい勢いで走行し始めた。

「オウゥ!キャッ!」っと前の座席の二人からは歓喜に似たような叫びが車の中で響く。私は「(揚げパンが胃の中でピョンピョン飛んでるんですけど・・)」とちびまる子ちゃんのように顔に5本線が引きそうな顔になっていた。

「(先に言ってくれたら揚げパン食べなかったのに・・)」と思いながら車の揺れに身を任せる。目の前に大きな砂のこぶがあろうと、車はすごいスピードで走行していった。自分の車じゃ故障が怖くて出来ないような、小型ジェットコースターに乗ったような振動だった。ラミは私達の喜んでいる姿をミラー越しに見ながらにやけていた。「(マゾだ・・)」

10分ほど走行が続くと、前方に砂漠の山が見えた。上のほうには私達と同じランドクルーザーの車が3台ほど止まっていた。みんな同じコースを通っているみたいだ。ラミは一度その山から離れると、フランス語で何かを囁いた。とその途端アクセルをふかして、勢いよく車を発進させた。砂漠の山を登るようだった。

マノンもマノルカは「ワオッ、オーマイガー」とか喜びながら叫んでいた。私は「(ナンマイダー・・ナンマイダー・・)」っと・・。
「(ブオオォォォン!!!)」と一気に山に駆け上がると、そこから下にはサハラ砂漠が見渡せた。

「わーすごい・・・」見渡す限り砂・砂・砂。車から降りて暫らく佇んだ。昨日感じたように砂漠の砂はとても綺麗で重い。風に吹かれていろいろな模様が出来るのもうなづける。

ラクダでサハラ砂漠を歩行した時に砂を持って帰れなかったので飲み残しの水を捨ててペットボトルに詰め込んだ。皆で記念写真を撮り終えた後、車に又乗り込み、次の目的地へと向かう。

砂漠の中を走っているにも関わらず、たまに人に出会った。じっとこっちを見たり、走り寄ってきたりする。子供達にも何度も出会ったけど、その都度走り寄ってくる。なぜ子供達は寄って来るんだろう・・お金?それとも珍しいから?そう思いながら車は舗道に戻り2WSに切り替え走っていった。

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暫く走行すると、岩のようなものが沢山見え始めた所でラミは車を止めた。フランス語で説明をしてくれるが分からないので、ハイサムに英語で通訳してもらうと、これは岩のように見えて、実は砂で出来ているとか。

触ってみると確かに崩れていく。風化による侵食で岩のようになっていっそうだ。ここでもマノンとマレリアは写真をとりあいっこしていた。

すごく絵になるのがやっぱり外国人。一枚撮ってあげるといって撮った一枚。私がこのポーズで撮ると、頭かゆいの?って言われそう・・


又車を暫く走らせると、今度は大きな黄土色の建物にやって来た。「ここは天然の温泉が出るところです」と聞いて、驚いて聞き返した。砂漠の中にこういう水が湧き出る所を見ると、感動に近い感情が沸いてくる。

傍に寄って水を触ってみると、確かに温かい!ここで温泉でも作ったら、温泉大好きの日本人には応えられないだろうなーとそんなことも思いながら、足浴してみる。
とても気持ちが良い。外は40度近い暑さだけど、水に触れることがとても貴重に思えて嬉しくなる。

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天然温泉を後にすると、約2時間ほど走ると、道一本隔てて右は白褐色の大地、左は褐色の大地にやってきた。ここは「ショット・エル・ジェリド」と言われる所らしい。ショットとは塩の層に覆われた湖のことを意味していて、大きさは5000km、アルジェリア国境近くまで伸びている。

湖といっても一年のほとんどは見渡す限り茶色の台地。でもこの湖の隣の道の直線距離は96kmと、とても壮大だ。道路の溝のあちこちで、塩の結晶とバクテリアが繁殖した赤い水が見える。

簡易な休憩所で休みを取ることになった。湖に下りてみると、本当に塩の結晶が固まっていてとても綺麗。休憩所で車を止めてもらうために、湖のところにモニュメントを作っているのだけど、それがとても面白い(写真)。

ちょっとした露天を開いているので見てみると、石を売っているみたい。覗いてみると、石ばっかりと思ったら、「ちょっと見てみて、ほらっ」って石を差し出されて、よく見ると、二つに分かれれる。

開けてみると、そこには水晶がぎっしり!そう、水晶の原石が売られていた。思わず「ワォ!!」と叫んで驚いてしまった。

始めてみる原石は綺麗で、思わず購入。最初はすごい値段だったけど、交渉術も慣れてきて、4分の一ぐらいで購入(900円)。自分への良いおみあげができた。

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12時頃車はトズ-ルの町(TOZEUR)に到着。かつて「ローマン・アフリカの果て」と呼ばれたアルジェリア国境に近い大オアシス。町は砂と粘土を混ぜ合わせて作った日干しレンガでできた家々が多く並んでいた。

全くの砂漠から、森林に生い茂った町に入る時は毎回感動してしまう。水って本当に生命をもたらすものなんだと思った。大切にしよっと水。

ここのツーリステイングゾーン内のホテル4ッ星で下車。ここも玄関からすぐに広々としたプールがあって、とてもゴージャス。フランスのプロバンスやエズなら一泊4・5万円はしそうなゴージャス感があった。

今日は半日ここで自由らしかったが、外に勝手に出るのは危険でとても暑いので、選択肢は部屋かプールしかなかった。こういう楽な日程はホリデーできた私にとっては嬉しかった。イギリスならまず海水浴場はなかなかなく、気温も20度前後で寒いので、水着自体が懐かしい。

運転手のラミもプールに入ってポーリッシュ達と遊んでいるが、アラビックにしては、けっこう女好きそう。彼はあまり泳がなかったけど、終始目が泳いでた(笑)。日焼け止めを結構塗っても、プールからでると、こんがり焼けていた。やっぱり日差しはすごい。ちょっと洗濯しておいたものも、2時間程度でパリパリに乾いていた。

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6時、皆でダル・シュライト博物館へ行った。チュニジアの生活文化や歴史を分かりやすく紹介するためにできたテーマパークのような博物館。千夜一夜物語にでてくるアラジンと魔法使いなどが巨大なセットで出迎えてくれる。

お化け屋敷のようなゾーンもあったけど、模型より係員に驚かされるほうが面白かった。チュニジアの歴史博物館はものすごいお金が掛かっていて、さすがこういう所は国王の威厳を保たせるためなのかな~と思った。

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7時を越えてもまだ気温は40度近くあって、汗がかなりでていた。時間があるのでトズールの街中を歩く。ほぼ9割チュニジア人ぽく、女性はほとんど見かけない。アラブの国ってあまり女性は外にでないみたいで、夜近くになると男・男・男。

アジア人が珍しいのか、すれ違う人ほぼ皆「じーーーーっ」っと見てくる。視線が外れないので、見られていることはすごく分かる。そして5割ぐらいの人は変な日本語で話しかけてくる。

「さよなら!」←(どう答えたら良いんでしょ・・)
「日本人ですか?ニーハオ!」←(それ中国語・・)
「あぁぁ・・・こっ・・」←(日本語を思い出せず、擬音語だけ発してる変な人・・)

まだチュニジアに来て3日目だけど、チュニジア人は本当に陽気で、親切で、人懐っこく、良い人が多い。商売に関しては値段交渉を楽しむという感覚があったり、生活が掛かっているというので、ぼることもあるけど、根は良い人が多い気がする。アフリカ諸国の中でも飛びぬけて治安が良いのもうなづける。

生活は結構貧しそうだけど、中国の内陸部の貧しさとはまた違う気がする。チュニジアのほうが失業率が高くて昼間から町に男達が溢れかえっているけど、そんな悲壮感がない気がした。

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ホテルに帰って夕食。今日もデザートにスイカが出てきた。今日で3日間連続で朝・昼・晩と三食とも食べ、2年分ぐらいのスイカは食べた気がする。カブトムシやカマキリになれそう。でも暑い時に食べるスイカはとっても美味しい。

夜10時、満月がとても綺麗なのでプールにまた泳ぎに行くと、ハイサムのお母さんが先に入っていた。お母さんと暫くチュニジアのことや身の上話などしていると、先ほどディスコに繰り出したポーリッシュ達も帰ってきて、全員でプールに入ってきた。

満月と星空を見ながら、プールで浮いているのは本当に気持ちが良い。水が貴重な所で、こうしてプールに入っているのも贅沢。この月は日本でも英国でも同じ月の形をしているんだ~と、そんなことを考えながらプカプカと浮いていた夜だった。

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*チュニジアの風景を見てみたい方は3日目の写真もアップしましたので御覧になってみてください♪

チュニジア一日目18枚 / チュニジア二日目【一】【二】38枚 / チュニジア三日目【一】【二】38枚


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【4日目】

今日も朝6時半にはホテルを後にした。みんなちゃんと時間を守ってやってくるなんてヨーロピアンにしては真面目。
今日は車で約1~2時間かけてタメルザ峡谷に向かった。

ここはアルジェリアとの国境に近い山岳オアシスがある。このオアシスを含めた景観は美しいというよりも神秘的と言われているらしく、映画「イングリッシュ・ペイシェント」の幻想的な美しいシーンがここで撮影されたことでも有名な所。

峡谷に着くまでは山道をくねくねと登っていくが荒涼とした岩山が延々と続いている。草木も何もなく、本当に荒れた大地。こんな所ツアーじゃなくて一人で来ようものなら殺されても分からないだろうな~と思いながら車は峡谷へ。

先にメトラウィという地名の近くのセルジャ峡谷に到着。

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着くと何十台もの同じランドローバーのツアーの車が停車してあり、ものすごい人数が集結していた。9割が同じ車なので、政府がトヨタと提携しているのかなと思えるぐらいトヨタ・トヨタ・トヨタ。日本人の私達にしてみれば誇らし、日本のすごさを実感する。

歩いて滝が流れ落ちている所まで歩くと、そこには充分の水が「ザァァー!!」と勢いよく流れ落ちていた。ものすごい人だかりだったけど、こんな荒涼とした大地で滝に出会うと、本当に感慨深く思う。昔の人もそうだったに違いない。

何億年前はここは海の底だったらしく、山肌にはその年輪がくっきりと刻まれ、滝とその山肌は超越した時間を感じさせてくれた。

そのまま頂上に上がると周りが一望できた。水が沸いている所を中心に草木が茂り、店も開いている。砂漠の脅威や水の確保と戦いながら住み続けてきた人たちは尊敬というよりも畏敬に近い。

蛇口をひねると当たり前に水が出てくる先進国に住んで、水をどれだけ使っているか気にも留めていない生活に対して申し訳ない気持ちと、貴重に使わないとって思えてくる。

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車で少し場所を移動して、タメルザ峡谷へ。ここにはグランド・カスカド(大滝)と呼ばれる滝があり、上から見下ろすと若いヨーロピアンが水着で楽しそうに泳いでいた。贅沢!

ここも一大観光地となっているみたいで、道にはいろんな屋台が並んでいる。水晶も沢山売っていたが、ペンキを塗って、アジメストだと売ってくる人も多かった。そのままで充分綺麗なのに・・。

下まで降りて水を触るととても冷たくて気持ちがいい。サンダルなのでジーンズを膝まで上げて、はいると本当に冷たい。外は40度近いけど、まだ朝だからか水は13・4度ぐらいに思えた。

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タメルザから8km離れて、アルジェリアとの国境の村、ミデスに着く。アルジェリアの国境検問所も見え、遠い所まで来たな~と実感。

この谷は遠くアルジェリアまで続いているらしく、ここで日照りでも、アルジェリアで大雨が降ると、いきなり鉄砲水が押し寄せてくるとか。だからあちこちに堤防のようなものも作られていた。

車はここから一気に北上。長い南部の旅も終わり、最後の目的地ケロアンに向かった。途中で5ッ星のホテルのレストランで昼ごはん。今日もバイキング形式だけど、お魚もあったりして日本人には嬉しい食べ物も多かった。

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昼食後、車を走らせること2時間、ケロアンに到着。ここは北アフリカで最古で最大のスケールがあるグランド・モスクがある。イスラムの世界でメッカ、メディナ、エルサレムに次いで4番目に重要な聖都とされ、ケロアンへの7回の巡礼は、メッカの一度の巡礼に値するらしい。

残念ながらここに入れるのは2時半まで。なので運転手のラミは絨毯屋の主人と話すと、階段を上がるように促してきた。4階に到着するとそこは屋上で、モスクの中を見下ろせた。

640年建立だから1400年近い建造物。奈良の法隆寺もそのぐらいだから、かなり古い。入れなかったのは残念だけど、上からでも充分だった。それ以上に太陽がこの時間一番痛く感じる。40度の気候にも馴れたけど、さすがに直射日光は辛い。日干し魚の気持ちも少し理解。。

ここで大きなトルマリン?の原石(15×10×10)を400円で購入。昨日の水晶に続いて、自分への良いおみやげができた。

ツアーはこれで終了。私は首都チュニスに戻らず、ダイビングのためにリゾート地とされるハマメットで降ろしてほしいとラミに頼み、寄り道をしてもらうことにした。

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1地時間半後、ハマメットに到着した。ここで皆とお別れ。

最初はフランス語だけでどうなるかと思っていたけど、すごい恵まれたメンバーと一緒になれて、とっても良い旅になった。みんなとハグしたりほっぺにキスをして名残惜しいまま別れた。ちょっと寂しい。。。

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マハメットに予約しておいたホテルは、降ろしてもらった所からまだタクシーで30分ほど行く所だった。タクシーに乗ると、「どこから来たの?」と笑顔で話しかけてきてくれる。寂しさも吹き飛ぶような機関銃トーク。

そうすると「ちょっと待って」というといきなり車を降り、何だろう・・と思うと、飴を買ってきてくれた。
「どうぞ、ようこそチュニジアに」と言って貰った。なんていい人なんでしょう・・。

ホテルに着くと予想していたよりも大きく、ゴージャスだった。しかし!ここで問題が。ホテルを予約してあらかじめお金を払っていたにも関わらず、予約がないと。

さすがにこれからまたホテルを探すのは辛いので、なんとか泊めてもらえるように交渉。一人しかフロントにいないので、他のお客さんの間をぬって話すこと一時間。

結局予約先への返金レターを書いてもらい、またこちらがお金を払うことで泊めてもらうことにしてもらうことにした。120ディナールをなんとか100にまけてもらい、二泊することに。ホテルでディスカウントしたのは生まれて初めて、やってみるもんだ!

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ここは長期滞在型ホテルらしく、子供も遊べるような娯楽施設や催しもの(アーチェリーや水泳競争など)も豊富に揃っていた。

こういうホテルは朝・夕付きなので非常に便利。夕食はバイキング方式だったけど、今までで泊まった中では一番、食事が豪華だった。

バイキングにも関わらず3人のシェフが一人はパスタ、一人はムール貝のワイン風味、一人は羊の肉を炭火焼きしてサーブしていた。
ホテルの中庭も食べれるようになっており、とっても良い雰囲気のレストランだった。チュニジアは暑さで痩せるだろうと思っていたけど、料理が美味しくて逆に太り気味・・やばいぃ!

そのままゆっくりと過ごしていると夜になって部屋へ。ツアーは3日だけだったけど、もうチュニジアに一週間は滞在したような充実感。もう帰っても良いかな~なんて思いながら、就寝。
濃ぃ~濃ぃ~たのしいツアーだった。出会った方達に感謝です。

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*長いこの紀行文を読んで下さってありがとうございました。
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*チュニジアの風景を見てみたい方は4日目の写真アップしましたので御覧になってみてください♪
チュニジア四日目22枚

チュニジア一日目18枚 / チュニジア二日目【一】【二】38枚 / チュニジア三日目【一】【二】38枚


チュニジア紀行【三・四日目】


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